研究開発

機能素材の研究開発

先端素材で世界を変えたいという強い想いで、CVD法を応用した金属超微粉、当社独自の原料連続供給ブリッジマン法を駆使した単結晶、湿式合成技術を応用したセラミックス微粉末などを開発しています。ここでは、積層セラミックコンデンサ内部電極用のニッケル超微粉先端品、メタル系パワーインダクタ等への応用が期待されるCVD鉄合金粉、ソナーへの応用が期待されるPIN-PMN-PT圧電単結晶、高容量とサイクル特性を両立させたリチウムイオン2次電池用高ニッケル系正極材料、センサーやバリスタへの応用が期待されるZnOナノ粒子、優れた亜鉛イオンの徐放性から再生治療への応用が期待されるRIPROZ(リプローズ)と合成ハイドロジンカイト、触媒・消臭剤・吸着剤・抗菌剤など多種多様な用途への応用が期待される顆粒状ハロイサイトを御紹介します。

金属超微粉

ニッケル超微粉先端品

ニッケル超微粉先端品

0.1μm、0.2μm、0.4μm品の二次電子像

平均粒子径0.1、0.2、0.4μm品の粒度分布

0.1μm、0.2μm、 0.4μm品の粒度分布

ニッケル超微粉は、電子部品である積層セラミックコンデンサ(MLCC)の内部電極に用いられます。当社では、CVD 法(化学気相反応法)による製造プロセスを独自に深化させることにより、シャープな粒度分布と高い結晶性を備えたニッケル超微粉先端品の研究開発を日々積み重ねています。写真に、平均粒子径 0.4μm品から0.1μm品の走査電子顕微鏡像を、図にそれらの粒度分布を示します。0.4μm品は主にMLCC汎用品に、0.2μm品はMLCC先端品に使用されており、高評価をいただいています。また、開発中の0.1μm品は、粒子径が非常に小さいため、次世代MLCC内部電極の薄層化と平滑化に有効であるとして期待されています。

CVD法で製造した鉄合金粉

Fe-8%Si-3%Cr粉の二次電子像
一次粒子平均粒子径(個数基準) 0.5μm

Fe-8%Si-3%Cr粉の二次電子像
一次粒子平均粒子径(個数基準) 0.5μm

Fe-Si-Cr粉のレーザー回折粒度分布 溶媒: イオン交換水による測定結果 (体積基準)

Fe-Si-Cr粉のレーザー回折粒度分布
体積基準、溶媒はイオン交換水

当社では塩化物ガスを水素ガスで還元して粒子を製造するCVD 法(化学気相反応法)でサブミクロンサイズの鉄合金粉を開発しています。メタル系パワーインダクタや磁気シールド材等への応用が期待されます。

【期待される特性】

  • 鉄合金で飽和磁化が大きく良好な直流重畳特性
  • サブミクロンサイズで高周波での低渦電流損失
  • Si添加で細粒での保磁力上昇の抑制

単結晶

熱安定性に優れたPIN-PMN-PT単結晶(開発品)

PIN-PMN-PT単結晶材例

PIN-PMN-PT単結晶材例

比誘電率の温度依存性比較

比誘電率の温度依存性比較

原料連続供給ブリッジマン育成法の優れた組成制御性を活かし、標準仕様のPIN-PMN-PT圧電単結晶に対して、相転移温度を向上させ、より高い温度での使用を可能としました。さらに、相転移荷重も向上しており、高い安定性が求められるソナー等に使用されるランジュバン型振動子に適した材料として期待されます。

低損失PIN-PMN-PT単結晶(開発品)

低損失PIN-PMN-PT単結晶インゴットと基板

低損失PIN-PMN-PT単結晶インゴットと基板

機械的品質係数比較

機械的品質係数比較

原料連続供給ブリッジマン育成法により、最適な濃度に制御されたドーパントをPIN-PMN-PT圧電単結晶に添加し、高い電気機械結合係数を維持しながら、機械的品質係数を向上させました1,2)。振動子の駆動時のエネルギー損失を低減できるため、特に、高出力デバイスに適した材料です。
1)https://doi.org/10.3390/cryst12091183
2)https://iopscience.iop.org/article/10.35848/1347-4065/acec57

複合酸化物

リチウムイオン2次電池用 高ニッケル系正極材料

721NT製品の容量特性

721NT製品の容量特性

721NTの加速寿命試験結果

721NTの加速寿命試験結果

高エネルギー密度を達成可能な高ニッケル系正極材料に特化して研究開発を進めてきました。新開発品721NTは当社の実用製品である503LPとの比較で同等の寿命特性を維持し、容量特性を12%向上させました。寿命特性を維持しながら更なる高容量品や高電圧対応品、Coフリー正極材も開発中です。組成および粒子形状制御など、お客様ニーズに合わせた商品開発を目指します。

ZnOナノ粒子

ZnOナノ粒子のSEM観察写真

ZnOナノ粒子の二次電子像

電子部品への応用を念頭に、ZnOナノ粒子の開発を行なっています。当社では湿式合成法を強みとしており、特徴的な形状(針状、6角板状、球状ナノ粒子)を有するZnO粉の合成が可能です。
お客様ニーズに合わせて細かい組成制御にも対応しています。微量成分を分子オーダーで均一に添加した充填密度の高い球状ナノ粒子は、センサーやバリスタなどの電子部品への応用が期待されます。

塩基性亜鉛塩/RIPROZ®、合成ハイドロジンカイト

RIPROZの二次電子像

RIPROZ®の二次電子像

塩基性亜鉛塩のZn2+イオン徐放性試験

塩基性亜鉛塩のZn2+イオン徐放性試験

RIPROZ®(鉱物名シモンコライト;塩基性塩化亜鉛)は、湿潤環境で他の亜鉛塩よりも亜鉛イオンを長期に渡って溶出する「徐放性」を備えた亜鉛の水酸化物の一種です。山形大学の山本研究室の動物実験により、RIPROZ®には傷をきれいに直す創傷治癒効果があることがわかっています1)。これは、主に、亜鉛イオンの徐放によってタンパク質分解酵素などの皮膚再生因子が活性化されるためと考えられており、現在、養毛剤の添加剤として実用化されています。この他、骨再生治療などへの応用が期待される亜鉛イオンの徐放性を備えた塩基性炭酸亜鉛(鉱物名ハイドロジンカイト)の開発もおこなっています2)

1)https://www.jfe-mineral.co.jp/upload/docs/jfe-mineral_171011.pdf
2)https://www.jfe-mineral.co.jp/upload/docs/pressrelease0716.pdf

顆粒状ハロイサイト

顆粒状ハロイサイトの二次電子像

顆粒状ハロイサイトの二次電子像

顆粒状ハロイサイトの細孔径分布

顆粒状ハロイサイトの細孔径分布

顆粒状ハロイサイトは、高純度のハロイサイト(Al2Si2O7)ナノチューブで構成されるミクロンサイズの球形顆粒です。
触媒、触媒担体、消臭剤、吸着剤、徐放剤、抗菌剤など、特異なナノ空間を活かした多種多様な用途への展開が期待されます。

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