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油汚染の判定基準は?

どんな時に

土を掘削する時や残土を捨てる時に油が混じっていると困ります。問題ないとして良いのか悩むところです。また、事故などで油が漏れ地面に浸み込んでしまった時にも、放置して良いのか悩みの種です。

技術のポイント

油漏れを起こしたら、自治体および消防に速やかに通報してください。通報を怠ると罰せられることがあります。また、被害が拡大して大問題となることがあります。
さて、土壌汚染ですが、油汚染は、土壌汚染対策法で規定されていません。排水に関しては法的にノルマルヘキサン抽出物質含有量(鉱油類)5mg/Lと分析方法と基準値が定められていますが、土壌に関しては基準値がありません。そこにいる人が困るか否か、土を取り扱う際に厄介か否かで判定されます。

環境省から「油汚染対策ガイドライン-鉱油類を含む土壌に起因する油臭・油膜問題への土地所有者等による対応の考え方-」という冊子が、平成18年に出ています。WEBでも無料で入手できます。ガイドラインでは、人の感覚によって総体としての油臭や油膜をとらえることを基本としているそうです。油臭や油膜がなければ良し、それらが酷くて困るような時には対策を必要とするという考え方です。
基準値で一律に管理できないのは、さまざまな種類があって油臭や油膜を生ずる程度を一律に表現できないためとしています。

実際の浄化工事では、油分濃度1,000㎎/kgで管理するなど数値管理がされています。
分析方法として、水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ(GC-FID 法)、赤外分光分析法(IR 法)、重量法(ノルマルヘキサン抽出法)が、ガイドラインに挙げられています。

主な石油製品の物性と用途(環境省ガイドラインより)

主な石油製品の物性と用途(環境省ガイドラインより)

お問い合わせ先 環境プロジェクト部
TEL. 03-5445-5208 FAX. 03-5445-5220
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